INTERVIEW 総合力篇 Dec. 2015 Update

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総合指令所各担当者インタビュー総合指令所各担当者インタビュー

安全・安心を支えるメトロの総合力の裏側とは

電車の運行を総合的にコントロールする場所

お客様に安全・安心に乗車していただくため、東京メトロには情報を連携するための総合指令所を軸とした輸送管理体制が存在します。今回は、その総合指令所に伺い、各部門のプロフェッショナルに話を伺いました。

総合指令所は4指令+1担当で成り立っています。

『運輸指令』は列車の運行状況や旅客状況を把握します。事故などでダイヤが乱れた場合、駅・乗務管区と連携して迅速に正常ダイヤに戻す運転整理を合同で行っています。

旅客指令長は、駅や列車の運行状況を把握し、事故などで列車の運行ができなくなった場合に他の路線にお客様を案内する振替輸送の指令、さらにほかの鉄道会社への連絡や報道機関との対応を行います。

運輸指令には、運転士や車掌、駅信号取扱を経験した人間が集まっています。運転士経験者は車両関係に強く、車掌経験者は車内及びホーム上のお客様動向に精通、駅信号取扱経験者は、駅における運転関係のスペシャリストなど、それぞれの得意分野の経験を活かして業務にあたっています。

「運輸指令は1秒でも早く電車を動かすことが使命です。」と語るのは運輸指令担当、帆刈さん。

運輸指令 帆刈さん「現業で働いていたときは目の前の作業に集中していましたが、いざ自分が指令所で指示を出す立場になってみると、全体を見た上での指示がスムーズな運行にきわめて重要だということを身にしみて感じます。
指令所から現業に戻る者もおり、指令所で得た経験と知識を再び現場で活かしていきます。こうした人事交流は安全に対する意識の向上に一役かっています。」

「運輸指令が1秒でも早く電車を動かすことが使命だとしたら、情報担当は1秒でも早く、列車の運転状況をお客様に知らせるのが使命です。」

『情報担当』は、事故等の輸送障害が発生したときに、自社線、他社線の運転に関する情報を集めて、お客様や社内へいち早く情報提供するセクションです。

運行情報表示器、改札口ディスプレイのほか、ホームページ、ツイッターや運行情報メールによる運行情報配信、全駅の構内放送を一括して行っています。

情報担当 小林(浩)さん「短い文章で情報を正確にいち早くお伝えしています。言葉によってお客様に与える印象や社会に与える印象が大きく変わってきますので、文章の構成には非常に神経を使いますね。常に東京メトロ全線の運転状況及びお客様の動向状況を収集把握し、的確な情報提供に努めています。」

『車両指令』は、車両故障時の処置や運輸指令業務への支援、そして走行中の列車の異常監視を行うセクションです。

車両指令 小林(邦)さん「営業中の車両に故障があった場合、運転士・車掌から運輸指令に無線連絡が入ります。運輸指令に来た連絡は、車両指令に入り、その故障はどうしたら復旧できるかを、車両指令が総合的に判断し的確なアドバイスを行い運輸指令を支援し、車両部門の関係各所に情報提供することで安全・安定輸送の確保に努めています。」

『電力指令』は、電車のほか、駅のエスカレーターや照明などに送る安定した電力を供給するために、62箇所ある変電所や電機室の運転状況を24時間監視し、必要によって電力系統の制御を行います。

電力指令 天野さん「事故などで機能がダウンした場合は、近くの変電所から電力を融通するための系統運用を迅速に行うなど、営業線への影響を最小限にするよう努力します。故障が発生したら、それは電気系なのか設備系なのか密に連絡をとって確認しながら対応します。」

『施設指令』は、工務や電気設備の故障や異常データを24時間監視し、運輸指令、電力指令業務に必要な支援や技術現業の保守作業への支援を行っています。

施設指令 高村さん「このセクションは、工務部と電気部出身の専門家の集まりで構成されています。故障した際に1秒でも早く復旧させるというのが使命です。施設指令に集まる設備故障の情報や運輸関係の情報は、常に保守区に提供され、夜間作業時間帯におけるメンテナンス作業時も正確で迅速な業務連携が行われています。」

最後に運輸担当の指令長、金澤さんに総括をお願いしました。

「総合指令所は、各部門で監督職だった者が集まる場所です。現業で培った経験に基づいて総合的な判断が発揮されます。循環交代勤務で毎日同じ人間がいるわけではなく、メンバーがその都度変わりますが、それによって様々なエキスパートの経験が影響し合い、それぞれの知識が蓄積されていく。総合指令所は、総合力自体の種が毎日どんどん広がっていく、そんな場所なのです。」

お話を伺って感じたのは「強力な横の連携」です。
各部門のエキスパートが、他部門の意見に真摯に耳を傾け、あるいは自身の経験を惜しみなく共有し、その上で現業に指示をしている。その過程で膨大な量の安全・安心に関する知識が蓄積され、総合的な判断力が養われていく様子を目の当たりにしました。
東京を駆け巡る巨大なネットワークは、総合指令所の横の連携によって生まれる「総合力」で支えられていることを感じました。

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