INTERVIEW 線路保守篇 Feb. 2016 Update

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工務部機械保守課インタビュー工務部機械保守課インタビュー

特殊作業車を使って深夜に作業する、工務部軌道工事所機械保守課の業務をお伝えします。

安全で快適な運行のために、終電の後に行われる線路の保守管理

お客様が日ごろ乗車している電車の土台ともいえる線路。
深夜限られた時間で特殊作業車を使った保守が行われています。
今回は、新木場にある機械保守課に話を伺いました。

荒井もう長い間機械保守課にいます。
機械保守課は線路の保守のために使用する特殊作業車を取り扱っており、年間を通じた各路線の工事運用や管理を行っています。
列車が繰り返し通ることでレールが摩耗したり、疲労したりします。
またバラスト(砕石)道床(イラスト参照)も変位します。
それを正常な状態に近づける工事を監督するのが主な仕事です。

小川私は、荒井さん同様工事の監督業務を行っております。
特殊作業車による線路保守を行うためには、機械が正常に作動していることをひとの目で確認します。そのためには、日頃から機械の点検・整備が欠かせません。常に安全第一に作業をするには、ひとの目で確認する必要性があることを心掛けて作業をしています

福重線路の振動騒音の検査や、線路保守のための検査データ管理を行っています。
季節ごと、気候ごとのデータを見比べ、それが正しいデータなのか検証する業務です。たとえば気温が高いとレールが伸びてしまい横に張り出したり、逆に気温が低いとレールが縮んで継目板ボルト(レールとレールをつなぐ継目板を締め付ける役目)が折れてしまう原因になるので、特に注意を払っています。

数ミリ単位で左右される乗り心地。

荒井レールは小さな傷などが亀裂の原因になります。また、帰線電流(電気車からレールを経て変電所に戻る電流)が流れていて、それが、幾つかの諸条件が重なりレール及び締結装置から大地へ漏洩し、電食が発生し進行して行くと亀裂に繋がります。
目に見える亀裂もあれば、レール内に生じている目に見えない亀裂もあります。その場合は超音波を使って亀裂を発見しています。

数ミリ単位、線路の左右バランスが悪いだけで乗り心地に直結します。
特殊作業車の導入は保守の質や効率を飛躍的に向上させました。
レールは列車が繰り返し通過することで疲労や摩耗等が生じるため、レール頭面の凹凸を0.05ミリ以内に仕上げる「レール削正車」と呼ばれる作業車でレールを削正したり、列車の荷重でバラスト道床が沈みこんだもの、本来の線路の高さに直すために、バラスト(砕石)を突き固めて仕上げていく「マルチプルタイタンパ」(通称マルタイ)という作業車の導入前後では、一晩で作業できる距離が数倍も伸びました。
すべて人力で行っていた時代もありましたので。

荒井長年のひとの経験はやはり活きます。
いくら機械を導入しても、それをひとがどう扱うかによりますから。

福重マルタイ等の特殊作業車で保守することで、人力よりも作業量が増え精度の高い仕上がりが期待出来ます。それでも全てを機械に任せるわけにはいきません。何かあったら始発電車が走らないという重圧の中で、ひとの手や目による後点検保守は本当に大事だと思っています。

小川マルタイによる突き固め作業に於いて、装備してある機械による検測及び軌道検測装置(軌道検測を手押し走行により測定する測定機器)等による検測を作業前・後に、作業中では軌間ゲージでの検測や目通りによる線路の状態を確認し、ひとつの検査結果のみで判断せず総合的な検査結果で確認しています。
私たちの業務は、終電後の工事監督や事務所での事務作業・打ち合わせがほとんどなので、運転士や駅係員のように、お客様に直接的に関わる部署とは異なります。だから今回のような場を設けていただいて非常に嬉しく思います。

お話を伺って、線路の保守には、様々な特殊作業車、保守のための器具、そしてひとのまなざしが総動員されて行われているがわかりました。
運転士のスキルや、整備された車両などと同様に、日常の線路保守がメトロのネットワークの根幹であることを実感しました。

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